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ドル・円は小動き、新型コロナの感染増加状況見極め―107円付近 - ブルームバーグ

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=106円台後半で小幅安。米国の一部の州での新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、ドル・円やクロス円は上値の重い展開となった。

ハイライト
  • ドル・円は午後3時11分現在、前日比0.1%安の1ドル=106円89銭。ここまでの取引では107円06銭を高値に一時106円79銭まで下落
  • ユーロ・円は0.1%安の1ユーロ=119円80銭、オーストラリアドル・円はほぼ変わらずの1豪ドル=73円32銭
ドル・円は上値の重い動きに

市場関係者の見方

オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクター

  • 経済再開したものの新型コロナの感染が増えてきており、警戒が高まっている。ダウ平均や豪ドル・円などのリスクアセットは調整地合いにある
  • ドル・円ではリスクオフが重しとなっているが、ドルと円が同じ方向に動きやすい状態が続いており、あまり大きな動きにはなりづらい
  • きょうは欧州連合(EU)首脳会議でのEU復興基金を巡る議論が注目。何も決まらず失望となった場合、ユーロ主導でリスクオフも

ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクター

  • 米国で感染拡大傾向が見られていることもあり、リスクセンチメントはぱっとせず、商い薄もあってドル・円は重い動き。テクニカルには107円を割り込んできて、5月安値の105円99銭が次の目安になってきてはいる
  • きょうはEU首脳会議があり、EU復興基金がどこまで前に進むかが焦点に

三井住友信託銀行ニューヨークマーケットビジネスユニットの持田拓也調査役

  • 北京や米国の感染状況を意識つつ、106円台後半中心に上値の重い状況。新型コロナに関しては、ロックダウンの延長ないし再開といったことが具体的に意識されないと、明確なリスクオフともなりづらい
  • ドル・円のリスクは下の方が広そう。米連邦準備制度理事会(FRB)がドルを潤沢に供給している中で、自然体で下がりやすい。その上でのリスクオフは、やはりドル・円に限って言えば下落材料

背景

  • 米カリフォルニア州では新型コロナウイルス感染者数の1日当たり増加が過去最多となり、外出時のマスク着用を住民に義務付け
  • フロリダ州での感染症例数はこれまでで最大の増加。テキサス州の入院患者数は7日連続で増加し、感染者数は3.6%増と、これまでで最大の伸びに
  • 中南米で感染症例が急増。メキシコでは1日当たりの新規感染者数が過去最多を記録。ブラジルの感染者数は累計で100万人に近づく
  • 中国では北京の2つの空港で19日、800便余りの運航が取りやめ。北京の18日の新規感染症例は25件に上り、韓国では49件増えた
  • 世界の新型コロナ感染者数は840万人を超え、死者は45万2000人余り
  • 日経平均株価は前日比123円高で取引を終えた

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June 19, 2020 at 10:12AM
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