垂井町の垂井曳●(ひきやま)まつりのたすきも手掛けてきた地元の老舗衣料品店「梅屋」が、四月末で五十五年の歴史に幕を下ろすことになった。常連客の減少に加え、ここにきて新型コロナウイルスの感染拡大に追い打ちを掛けられた形。そんな中、中止となった今年のまつりのために用意していた布は、地元の不破中学校へ。子どもたちのために、先生たちがマスクを手作りしている。
4月いっぱいで梅屋を閉店する富田さん=垂井町で |
JR垂井駅にほど近い旧商店街の一角に、梅屋はある。経営者の富田亜喜子さん(77)が、結婚して二年後の一九六六(昭和四十一)年、今は亡き夫の多治(たち)さんと一緒に開いた。婦人服を中心に衣料品を扱う一方、曳●まつりで●を曳く三町のうち、東町が使うたすきを作り続けてきた。
やがて、地方の商店街が衰退していくのと同じくして、客足は徐々に減少。店を支えてくれたなじみの客も高齢化して減っていった。富田さんに店の後継ぎはおらず、閉店のタイミングを計っていたところ、年明けに始まった新型コロナウイルスの猛威。「三月十日くらいから(客足が)ぱたっと止まりました。今が決断のしどきかな、と」
店を切り盛りして半世紀余。富田さんは「自分自身も寂しいけれど、お客さまとの触れ合いで楽しい思いをさせてもらった」と感無量だ。
一方、日常の暮らしに目を向けると、使い捨てマスクはどこも品切れ状態。手作りしようにも、布が不足しているという報道もある中、不破中学校に学習支援員として勤める次女の市川晴美さん(51)からは「学校でも、いつマスクが手に入るか分からない」と聞かされた。
市川さんが橋渡し役となり、富田さんは「余っていたたすき用の布が役に立つのなら」と、長さ十八メートル、幅七十二センチの綿の布を学校に託した。
マスク作りの中心となっているのは、非常勤講師の先生たち。布の裁断やひもの取り付けに加え、口を覆う部分が伸縮するようひだを付けたり、鼻に当たる部分に針金を入れたりと、一枚一枚を丁寧に作っている。
マスクを手作りする先生ら=垂井町不破中で |
その一人、矢野良夫教諭(72)は「見よう見まねでやり始めたけれど、話し合って工夫して作っている」。林田力校長は「ご厚意を本当にありがたく思っている。マスクを配る生徒たちには、経緯をきちんと伝えたい」と話す。
マスクは百五十枚ほどができあがる見込み。自宅でマスクが用意できない生徒らに登校日に手渡し、使ってもらうことにしている。
(服部桃)
(注)●は、「車」の右に「山」
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April 28, 2020 at 12:33PM
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垂井の衣料品店「梅屋」月末で閉店 「曳やま」たすきの布を中学校に - 中日新聞
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