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千葉で津波、見過ごされた困窮 仕事三つ掛け持ちの日々 - 朝日新聞

 三つの仕事を掛け持ち、その合間に睡眠を2度に分けて取る――。千葉県旭市飯岡地区に住む男性(64)は、この生活を始めて8年になる。2011年3月11日にこの地域を襲った津波で、家も仕事場も水没したのがきっかけだ。震災の被害は、今も住民に経済的な重荷を背負わせている。

 男性は、この地で100年以上続く衣料品店の3代目。海岸から50メートルほどの、両親が住む店舗兼住宅の隣に建てた家に、妻と2人の子どもと住んでいた。

 その日、自宅でコーヒーを入れて一服していると、経験したことのない揺れを感じた。コーヒーがカップから激しく飛び散った。

 約1時間後に来た最初の津波は、堤防を少し越えた程度。最も大きかった第3波は、午後5時半ごろにやってきた。真っ黒な水が、1階の店舗を丸のみした。家にいた男性と母親は、すんでのところで2階に逃れた。海を見に行っていた父親も何とか戻り、1階の柱にしがみついて生き延びた。丈夫な柱と、天井が高かったことが幸いした。

 自宅は、水に浮いた隣家がぶつかって激しく壊れた。市による店と自宅の被害判定は「大規模半壊」。被災後の約1年は、市内の県営住宅で生活した。

 店の再建はあきらめていたが、「基礎が残っているから建て直せるよ」と知り合いの大工が言ってくれた。大学生の息子の同級生たちが、ボランティアで懸命に家を片づけてくれた姿も目に焼きついていた。店を続ける決心をした。

 地震の8年前に建てた自宅と、乗って1年で水没した車のローンが残っていたが、商工会を通じて日本政策投資銀行から1千万円を借りた。2度もらった計200万円ほどの見舞金はすぐに生活費に消えて、すでになかった。

 なじみ客を相手に再開した店の…

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March 12, 2020 at 09:04AM
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